文化・芸術

2011年5月 9日 (月)

柳家小三治の名席

   

自分が初めて柳家小三治の落語を聴いたのはカセット・テープの『金明竹』でした。そのきっかけとなったのが、昔、文化放送の「セイヤング」で当時まだフォーク・グループの「グレープ」だったさだまさしが『金明竹』をやっていたのを聴いたことからでした。(さだまさしは学生時代、「落語研究会」に所属していたらしい)

『金明竹』は前座話ですが、その言葉の面白さは初めて聴いた人にとっても大変楽しめるものだと思います。今もCDで市販されている小三治の『金明竹』は飄々としていてとてもおかしい。ただしめずらしいことに途中でとちるのですが。

小三治を初めて生で聴きに行ったのが1992年6月頃だったと思います。東京池袋の芸術劇場小ホール。小さな場所でしたが、まだ小三治が出演する寄席でも、チケットが簡単にとれる時代でした。この時の演目が『茶の湯』。これには腹を抱えて笑いました。当時はまだ声がとおっていて聴きやすかったし、生き生きとした小三治を見ることができました。現在の小三治もいいと思いますが、ちょっと枯れてきた感じがします。90年代が小三治の絶頂期だったのではないでしょうか。それに近い頃の音源を以下のURL(ニコニコ動画)で聴くことができます。(音だけですが)

http://www.nicovideo.jp/watch/sm10277992

声の張りとといい、間といい、名席だと思います。これから小三治を聴いてみようという方におすすめです。(CDでも市販されています)

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2010年10月12日 (火)

森の薪能

昨日、新宿御苑で開催された「森の薪能」を鑑賞して参りました。野外で行われる薪能を鑑賞するのは初めてのことでしたので大変楽しみにしていましたが、良い天気にも恵まれ気温もちょうど良いくらいで、鑑賞には絶好のコンディションでした。

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新宿御苑イギリス風景式庭園に能の舞台が設置され、周囲は緑に囲まれ、舞台に向かって左側には新宿の高層ビルが浮かび上がり、背後には三日月が。午後6時15分より女優の真野響子さんの司会で能の装束に関する解説が行われ、その後、篝火がともされ、開演となりました。狂言は野村萬、野村万蔵による「清水」、そして能は梅若普矢、梅若玄祥、宝生閑等による「紅葉狩」が上演されました。

解説で、「能は伝統ある古典芸能ですが、演ずる舞台ごとに新しい試みがなされるのです」とあり、日本の古典芸能が「古い」もので終わらない、常に進歩することを忘れないその姿勢には感動させられます。

秋の夜に三日月の下で、都会の真ん中の森に囲まれた場所にて、このような能や狂言を鑑賞できることの喜びを、深く感じることが出来た一夜でした。

                                                         

3年前に東京に越して来てから、ぜひ体験してみたいと思っていた古典芸能鑑賞ですが、落語には頻繁に足を運んでいますし、先月は文楽を国立劇場で鑑賞、そして今月は薪能と、着実に体験できています。来月はまた落語を鑑賞予定です。

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2010年9月27日 (月)

JULIAN LENNONの写真展“TIMELESS”

                

     

ジュリアン・レノンの写真展“TIMELESS”の内覧会がニューヨークで開催され、ジュリアン、ショーン、そしておそらく初めてヨーコ、シンシア、メイ・パンが一堂に会したようです。それ以外でも、パティ・ボイドやビートルズのシェイ・スタジアム公演をプロモートしたシド・バーンスタイン、写真家ボブ・グルーエンも来訪。ROLLING STONE誌の写真を見ると、にぎやかな雰囲気が伝わってきます。(WINGSFANさんのブログから情報を頂きました。有難うございます!)

WINGSFANさんのブログ記事 http://wingsfan.blog64.fc2.com/blog-entry-4917.html

ROLLIG STONE誌のサイト記事 http://www.rollingstone.com/music/photos/28431/205631/0

それにしても、この記事での特筆すべき話題は、長い間反目し合っていたジュリアンとヨーコの仲の良さそうな姿。さらにシンシアも一緒に写真に納まり、わだかまりは払拭された様子です。

ショーンはジュリアンに次のアルバムの写真を撮って欲しいと言ったそうです。しかもタダで。(笑)

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2009年6月14日 (日)

小三治一門会(6月13日昼の部 よみうりホール)

久しぶりに落語を堪能してまいりました。「小三治一門会」の昼の部(よみうりホール)は午後1時からの開演。始めは空席もありましたが、中入り前にはほぼ満員。小三治人気を証明する盛況ぶりです。(小三治師匠関係のチケットはなかなか手に入りません)

最初は孫弟子こみちの「権助魚」、次に喜多八の弟子ろべえは「筍」。「小三治十八番に挑む」では、〆治の「藪入り」と、とんとん拍子で進んでいった感じがしました。そのあと行われる「小三治にモノ申す」という企画に、相当時間がかかると予想されたからでしょう。

中入り後、三三、ろべえ、〆治、小里ん、はん治、三之助、こみちが、緊張した面持ち(笑)で、小三治師匠の舞台登場を迎えます。

三三師匠の司会で進められますが、みんな、何か恐々と「モノ申す」ような状態。これが最高におかしかったです。普段は皆、小三治師匠が大変こわいとのことですので、「モノ申す」なんてことはとても「勇気」がいることなのでしょう。

三三師匠が「師匠は扇橋師匠と楽屋でジャレあっていますが、どんなもんでしょうか?」と質問すると、小三治師匠は「私も困ってます」のひとことで、場内大爆笑。
ろべえが「私を名前で呼んでくれませんが、私の名前覚えてくれてます?」という質問には、小三治師匠は「顔は覚えてます」で、またまた大爆笑。三之助師匠の「師匠にお前はクビだ!と言われたことがありますが、小三治師匠は小さん師匠にクビだ!と言われたことはあるのでしょうか?」という質問に、小さん師匠との思い出や、立川談志師匠が小さん師匠に殴られたときのエピソード(今では想像できませんが、談志師匠はこの殴られた時、涙を流して半分喜んでいたとのこと)などを述べ、「昔はすぐに『おまえはクビだ!』と言ったが、最近は殆ど言うことはなくなった。それは、人が人を育てるなんてことはできないという風に思うようになってきたから」と、真剣な面持ちで語っていました。小さん師匠から「クビだ!」と言われたことはないとのことでしたが、拳固で殴られたことはあったそうです。そんな厳しかった小さん師匠が、晩年身内に甘かったことをやんわりと話していましたが、今「小さん」を自分が継ぐことを拒んだからこそ言えたことではないでしょうか。

後半ははん治師匠の「ぼやき酒屋」(桂三枝師匠・作)。よくありそうな居酒屋での話を、はん治師匠は実に繊細に、愉快に表現していきます。

次に、花島世津子師匠の手品。客にも協力を得て、楽しいひとときでした。

そしてトリは小三治師匠の「青菜」。この日は時間の関係からか、まくらは殆どなし。おそらく時間の関係よりも「モノ申す」で「師匠はまくらが長すぎます。もっと本題で勝負できないのでしょうか?」というのがあったのですが、それに対しての芸での回答かもしれません。この「青菜」は絶好調で、大変素晴らしかったです。場内、爆笑の渦!! 特別企画がとても意味をもった一瞬でした。

ビートルズ・ファンで落語ファンという人は少ないでしょうか。ぜひ一度、寄席やこのような機会に、足を運んで頂きたいと思います。

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