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2010年5月14日 (金)

ポール・マッカートニーの謎の曲“PENINA”

   

P1010005今日はポール・マッカートニーが作曲し、ポルトガルのミュージシャンにあげてしまったという“Penina”という謎の曲について。

                                                           

   

                                                           

   

P1010001_2この曲との出会いは、まだあまりこの曲に関しての情報がなかった70年代後半。新宿のレコード店でこのポルトガル盤シングル・レコードがひっそりと販売されていました。レーベルを見ると作曲者としてPaul McCartneyのクレジット。このレコードではポールではないあるポルトガルの歌手が歌っているのですが、たしかGet Back Sessionでポールが部分的に歌っていた曲だったなあと思い出し、念のために購入して家へ帰りました。ただ家で聴いてもあまりピンと来ないまま、いつの間にかどこか へしまっていました。

    

P1010002_2その後、“The Songs Lennon and McCartney Gave Away”というLPが出た時、この曲が収録されているのに気がつきました。クレジットはLennon-McCartneyではなく、やはりPaul McCartneyでした。

   

P1010003その後、この曲についてポールがファンクラブ誌のClub Sandwichで語っているのを読んだことがありました。それによると、ポールは1968年ポルトガルに行き、酒に酔ったある夜、ぺニナというリゾートのホテルでポルトガルのミュージシャンと出会い、即興で曲を作り一緒に演奏します。そしてその曲をそのミュージシャンにあげる約束をしたらしいのです。ポールはビートルズの曲としては適当なものではないと判断していたようです。しかし、ここでひっかかるのが、Club Sandwichでポールが「ポルトガルのグループ」と言っていること。先に紹介しましたシングル盤とLPではCarlos Mendesというソロの歌手が歌っており、グループではないのです。「ポールの記憶違いかな」と思いながらそのままにしていました。

   

P1010003_2そしてその数カ月後、ある情報を聞きその謎が解けました。この曲はCarlos Mendes以外に、Jotta HerreというポルトガルのグループによってもEPレコードが1969年にリリースされていたのです。おそらくポールはこのグループと出会い、曲をあげる約束をしたのではないかと思われます。Carlos Mendesも多分Jotta Herreと一緒にその場にいたのではないかと想像するのですが。(そうでなければ、あのLPにCarlos Mendesのバージョンが収録されるはずがありません)

Jotta HerreのEPレコードはポルトガル、スペイン、オランダ、フランス、チリでリリースされていたようです。詳しくは、次のURLでスペインのコレクターのHPをご覧ください。

http://beatleshelp.topcities.com/collabo/peni.html

2004年に“All You Need Is Lisboa”というCDが発売され、その中にJotta HerreとCarlos Mendesの両方のバージョンの“Peninaが収録されていました。そしてそれがコピーされて海賊盤に収録されてしまいます。“All You Need Is Lisboa”は日本では入手困難ですが、この2バージョンは現在も売られている海賊盤で聴くことができます。

まだビートルズが存在した時代に、ポールがソロで曲を提供したというこの“Penina”。まだまだ詳細は不明、謎は残ります。

Carlos Mendesの“Penina”を次のURLでお聴きください。

http://www.youtube.com/watch?v=n2t_I1ulASM

   

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コメント

おむさん、レスが大変遅くなり申し訳ございません。記事をお読みいただきありがとうございます。謎の多い1曲ですが、ビートルズ時代にポールがソロで書いた曲ということで貴重なものだと思います。

投稿: JUN LEMON | 2012年2月13日 (月) 21時49分

ぼくは三年ほど前この曲を海賊版CDの“The Songs Lennon and McCartney Gave Away”で初めて耳にしました。
メロディーが哀愁漂うというか、シンプルで分かりやすく一度聴いただけで好きになってしまいました。ですが歌手名にあるCarlos Mendesという歌手も知らず、Paulの作曲というのはクレジットを見て分かったのですが、Paulバージョンも耳にした覚えもなく、タイトルも初めて見たものでしたので、気に入ってるけど詳細が不明のまさに謎の曲でした。
こちらのブログで詳しいことが分かりスッとしました。
1968年にポルトガルに行ってPaulにそんな出来事があったのですね。とても興味深い記事で勉強になりました。ありがとうございました。

投稿: おむ | 2011年12月28日 (水) 11時29分

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