« 2009年9月 | トップページ | 2009年11月 »

2009年10月

2009年10月31日 (土)

“SOMETHING/COME TOGETHER”40周年

シングル“SOMETHING/COME TOGETHER”がリリースされたのが1969年の10月31日。今日でちょうど40年となりました。“ABBEY ROAD”がリリースされてから1カ月以上経っていましたので、イギリスではヒット・チャート1位にはなりませんでしたが、アメリカでは1位を記録。今日はこのシングルを紹介します。

現時点で私が知っているダーク・アップル・レーベルのUKシングルは4種類。

Rimg1415まず、ソリッド・センター・レーベル。このシングルは、レーベル中央に“SOLD IN U.K.~”の表示が印刷されたものは存在しません。

  

Rimg1416Rimg1421こちらはプッシュアウ・トレーベルで、プッシュアウト部分に筋があるものとないものの2種類あります。

  

Rimg1420

Rimg1422

 

   

      

Rimg1414こちらは珍しいジューク・ボックス用のドーナツ盤。1971年頃のプレスだと思われます。

        

       

Rimg1417Rimg1418Rimg1419UK盤最後はデモ・レコード。デモ盤はPARLOPHONEのグリーン・レーベルです。

   

     

次に、各国盤のスリーブを紹介します。

Rimg1424Rimg1423まず、スペイン盤(左)、ポルトガル盤(右)。スペイン、ポルトガル盤はアルバム“ABBEY ROAD”の写真がそのまま使用されています。両方ともとてもきれいなスリーブです。

   

   Something_norwegian

Something_denmark_5こちらは左がノルウェー盤、右がデンマーク盤。スリーブが人気のシングルです。

   

   

Rimg1425Rimg1426Rimg1429次はフランス(左)、スウェーデン(中)、そしてドイツ盤です。林檎の中にいる4人の写真のスウェーデン盤が人気のスリーブです。フランス盤は写真ではなくイラストで描かれており、“COME TOGETHER”はイントロが欠けているバージョンです。

   

Rimg1427_2Rimg1428_3こちらは南米の国の2種類、ブラジル盤(左)とペルー盤です。スリーブにビニールが被さっています。

   

   

Rimg1430そして最後が日本のスリーブ。この裏焼きの写真のスリーブがあると噂されていましたが、私は見たことがありません。                                                      

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009年10月30日 (金)

ビートルズ関連洋書新刊2冊

今までビートルズのディスコグラフィー的な本は数多く出版されて来ましたが、全世界のLP、EP、SP、シングル盤すべてを1冊に網羅したものはありませんでした。今回紹介する洋書は、恐らく最初で最後の真のビートルズのディスコグラフィーとなるでしょう。

Rimg1440タイトルは“THE BEATLES COVERED”で、著者はドイツ人コレクターのJOACHIM NOSKE。ビートルズのベスト・アルバム“1”のブックレットに載っていた世界各国のシングル・スリーブは彼が提供したものとのことです。UKシングルのレーベル・バリエーションに関しては内容が希薄な感じがしますが、とにかく全世界のビートルズのレコードが掲載されていますので、驚異的な情報量です。写真が14000枚以上あり(全てカラーです)、文章は英語で書かれています。

Rimg1432Rimg1434ヨーロッパ、アメリカ(北米、南米)、アジアといったようにまず広範囲で地域を分け、その中でまた細分化していて、きちんと整理され大変見やすいです。そして写真の多さ、美しさに圧倒されます。おそらく、熱心なコレクターでも見たことが無いレコードがたくさんあると思います。

Rimg1436Rimg1437今まで何冊もビートルズのディスコグラフィー本が出版されましたが、ここまで徹底しているものはありませんでした。極端な言い方をすれば、この1冊があればもういいというくらいの内容です。Export盤やDemo盤も全て掲載されており、スリーブ、レーベル、帯に至るまでしっかり掲載されています。

Rimg1438Rimg1439日本盤に関してもすごいです!“OBIRAMA”というタイトルがついている折込の見開きページは圧巻です。半掛け帯からごく最近のものまで、ほぼパーフェクトに(“For Sale”の茶色帯がない)揃えられています。海外のコレクターで日本盤を集めるのは大変なこと(特にオリジナルの帯付きは)だと思いますが、この“OBIRAMA”を見て、著者のコレクターとしての完璧主義的な姿勢を強く感じます。

巻末には世界各国のビートルズのレコードに関する雑誌やファンクラブ誌(日本からは東京ビートルズ・ファンクラブの会誌が紹介されています)、ディスコグラフィー本が、紹介されています。これもものすごい数です。至れり尽くせりの、決定版といえる、本当に素晴らしい1冊です。レコードを買うつもりがなくても、見ているだけで楽しめる内容ですね。全792ページ、重さが5.7キロというのも驚きです。限定500部の出版とのことです。

   

Rimg1441_2Rimg1443Rimg1442もう1冊は、ポールの各国シングルのディスコグラフィー本です。タイトルは“The Paul McCartney 7" Discography Vol. 1”。ソロになってからのシングルで、1971年にリリースされた、Another DayからThe Back Seat of My Car”までの世界各国盤がカラーで掲載さ れています。

Rimg1445Rimg1446_2こちらもかなり徹底されていて、レーベルやスリーブのちょっとした違いまでも詳しく掲載しています。写真はカラーで1500枚掲載。限定250部。

| | コメント (4) | トラックバック (1)

2009年10月25日 (日)

トキワ荘と寺田ヒロオに思いを馳せ

子供の頃は、少年サンデー、マガジン、ジャンプと毎週3冊を買って読んでいた私ですが(時には少年キング、チャンピオンも読んでいました)、最近はまったく漫画を読まなくなってしまいました。それでも、昔の漫画は読み続けています。最近、講談社からいろいろな過去の漫画が発行されていて(ごく最近では手塚治虫の全集が文庫で発売開始となりました)、昨年も横山光輝の「伊賀の影丸」が出ていたので購入して、思い出に浸りながらじっくり読みました。読んでいて「これが40年以上前に描かれた漫画なのだろうか」と再び感動した次第です。横山光輝は本当に絵が素晴らしい。そしてストーリーも。

1960年代に読んでいた漫画で、少年サンデー連載の「暗闇五段」というのがありました。トキワ荘にいた漫画家のうちのひとり、寺田ヒロオの傑作です。その後時代を遡って、「スポーツマン金太郎」や「背番号0」などを愛読しました。寺田ヒロオの漫画は人間の醜い部分と優しい部分を描き、そして最終的には「どんな人間でもみんなお互いに分かり合える」という内容のものが多かったです。今の漫画にはこれがないですね。時代が違うせいでしょうか...。

今、豊島区と文京区で漫画に関する催しが行われています。

http://www.city.toshima.lg.jp/bunka/shiryokan/oshirase/015987.html

http://www.city.bunkyo.lg.jp/rekishikan/event/index.html

時間を作って必ず足を運ぼうと思っています。トキワ荘と寺田ヒロオに思いを馳せながら...。

|

2009年10月18日 (日)

悲しくてやりきれない

加藤和彦が亡くなったというニュースを聞いて「悲しくてやりきれない」中、いろいろな思い出がよみがえりました。

Photo私が漫画関係以外のレコードで初めて買ったレコードはフォーク・クルセダーズの「帰って来たヨッパライ」でした。当時小学校5年生だった私は、このレコードが「売り切れ店続出」というニュースを聞いていたので(当時280万枚売れたと聞いています)、何とかして欲しいと思っていたのですが、たまたま家族で浅草へ遊びに行っていた時に、あるレコード店の前で「『帰って来たヨッパライ』入荷しました」という貼り紙を見て、購入したわけです。それから毎日のようにこのレコードを聴いていましたが、「この歌は回転数を上げて歌われているから、45回転のところを33回転にすれば、普通の声で聴こえるのでは?」と考え、愚かにも実際にやってみたりもしました。(実際には、思惑どおりにはなりませんでしたが)

この曲の終わりのあたりで、お経の一部として「It's been a hard day's night.  It's been a hard day's night.」と繰り返し唱えられるのですが、まだビートルズ・ファンではなかった私は全くそんなことは気づかず、本当にお経の一節だと思っていました。それが分かったのはだいぶあとになってからのことです。

「帰って来たヨッパライ」

http://www.youtube.com/watch?v=6-O24msoOac&hl=ja

この「帰って来たヨッパライ」のようにテープをいじったり、「ハード・デイズ・ナイト」の一節を入れたりするのには、当時いかにフォーク・クルセダーズがビートルズから影響を受けていたかが伺われます。そしてその後も「イムジン河」が発売中止になった時、そのテープを逆回転させて「悲しくてやりきれない」を作ったというエピソードもあります。さらに加藤和彦はフォークル解散後、サディスティック・ミカ・バンドのアルバムの製作をホワイト・アルバムのエンジニアだったクリス・トーマスに託したりしています。

軽井沢のホテルで一昨日自殺したということですが、加藤和彦にとって軽井沢はかつての妻、安井かずみとの思い出深き場所だったようです。二人でよくテニスをしていたとのこと...。

今日は加藤和彦の作曲による、ベッツィ&クリスの「花のように」、フォークルの「青年は荒野をめざす」、「悲しくてやりきれない」などを聴きながら過ごしましたが、心にしみました。ひとつの時代の終わりを感じたからだと思います。ちょうどジョン・レノンが死んだ時と同じように。

悲しくてやりきれない...。

 

ベッツィ&クリス「花のように」

http://www.youtube.com/watch?v=enK7riWz3Co

フォーク・クルセダーズ「悲しくてやりきれない」

http://www.youtube.com/watch?v=hfzxpHnIRis

|

2009年10月16日 (金)

村治佳織「ポートレイツ」

Kaori_muraji_portrait村治佳織さんは、かなり前にTV朝日の「ニュース・ステーション」で紹介されてから一躍有名なギタリストとなりましたが、DECCA所属になってからの彼女は、実力派として益々素晴らしいクラシック・ギターを聴かせてくれています。

彼女は今までにビートルズの曲では「Here, There and Everywhere」、「Yesterday」などを発表していますが、今回のアルバムでは最後に「In My Life」を収録しています。この曲をアルバムの最後に持って来たということは、彼女のこの曲に対する想いを感じるのですが。

「In My Life」以外では、坂本龍一の「戦場のメリー・クリスマス」、「Energy Flow」、ジョージ・ガーシュインの「Summertime」、ショパンの「夜想曲 第2番 変ホ長調」、そしてウエスト・サイド・ストーリー組曲」などが収録されていますが、今回大変素晴らしかったのが、エリック・クラプトンの「Tears In Heaven」でした。彼女がある方へ捧げた一曲のようなのですが、アーティストに技術だけでなく何か精神的なものが加わると、必ず素晴らしい演奏が生まれるものですね。

そういえば、今からだいぶ前に、千葉県の市川市民ホールで行われた村治さんの「アランフェス協奏曲」(この曲はポールのお気に入りの曲)を鑑賞しました。作曲者のロドリーゴが亡くなった直後で(村治さんはたしかその数ヶ月前にロドリーゴと初めて会っていたと記憶しています)、これが素晴らしい演奏でした。

クラシック・ギターを聴かれるビートルズ・ファンは少ないかもしれませんが、ぜひ村治佳織さんの奏でるビートルズなどの美しい調べを体験してみて欲しいです。

YouTubeから彼女が演奏したビートルズの曲と「Tears In Heaven」の映像を。

 

「Here, There and Everywhere」

http://www.youtube.com/watch?v=7VpCYPxH3ro

「Yesterday」

http://www.youtube.com/watch?v=DruyJwCa1SM

「Tears In Heaven」

http://www.youtube.com/watch?v=_9VonXC82v0

|

2009年10月12日 (月)

Rolling Stone 日本版 11月号

昨日、神楽坂を散歩していたら、あっと驚く大きなポスターが、あるビルのウィンドウに貼られているのに気がつきました。Rolling Stone誌日本版11月号の表紙のポスターでした。

Rimg1410「Why The Beatles Broke Up ザ・ビートルズ徹底検証 解散40年目の真実」というタイトルにもひかれ、購入してしまいました。内容には目新しいものはなかったと思いますが...。

 

Rimg1412_2この付録のポスターが魅力でした。

|

2009年10月 9日 (金)

John Lennonの69回目の誕生日に寄せて

今日はJohn Lennonの69回目の誕生日。

リンクさせてもらっているブログにもあまりこのことが記事になっていません。69回目ということが中途半端なのかな?

自分はJohnを神格化するような人間ではありません。それでもJohnの曲はビートルズ時代のものも、ソロになってからのものも好きです。多くの人があまり話題にしないアルバム“Sometime in New York City”の“The Luck of the Irish”とか、“Mind Games”の“One Day At a Time”とか“You Are Here”などがいいなと思うのです。ストレートでシンプルな詩が心に響くのです。

“Imagine”について。 「金持ちのJohnが“Imagine no possessions”と歌うのは偽善だ」という人がこの世に存在するのも確かですが、Johnがこの一節に関して悩みながらも、陰徳を積んでいたことをそっちのけにして、そう批判するのは正しいことではないと思いますね。詩でこのような内容を書いたからといって、財産をもっていてはいけないということにはならないでしょう。そしてこの一節はJohnが自分に向かって書いていた部分とも思えるのですが、いかがでしょう。

世の中にはいろいろな人がいて、Johnの矛盾点に噛み付いてくる人もいます。でも、 “Imagine”を聴いて、ホッとするくらいの心の余裕をもってもいいのでは?音楽なんですから。

静かだった今年のJohnの誕生日。来年は生誕70年、没後30年と言う年ですので、今年よりは賑やかになるのではないでしょうか。

|

2009年10月 4日 (日)

“Abbey Road”の虫の鳴き声

昨日が中秋の名月、そして今日が十六夜。江戸時代の人たちはこの時期の月見を大変楽しみにしていたようです。そして江戸には多くの月見の名所があったそうです。

そんな秋の夜長、“Abbey Road”を取り出して聴きながら、このブログを書いています。そういえば自分が初めて“Abbey Road”を買ったのも今頃だったのを覚えています。秋の夜に「B面」を聴いていて、“You Never Give Me Your Money”のあとに風鈴のような鐘の音、泡の音、そしてコオロギのような虫の鳴き声が聞こえてきた時、まるで日本の「録音風物詩」を聴いているかのような気持ちになりました。ロックの音楽にこのような変わった効果音を入れたのは、ビートルズが最初ではないかと思います。

ポールが自宅で作っていたテープの中にあったものだとのことですが、決して日本人のように虫の鳴き声で「秋」を感じさせようと思ったのではないでしょうが、この部分は不思議な感じがします。日本人以外の民族では、虫の鳴き声は「雑音」にしか聴こえないそうですから、どういう意図をもって入れたのでしょうか。

数年前、藤原正彦の『国家の品格』を読んでいたら、虫の鳴き声に関する一節に出会いました。著者がアメリカ人の友人を自宅に招いた秋の夜のこと。虫の鳴き声がしていて秋を感じていたところ、その友人は「あの雑音は何だ」と言ってがっくりし、「何でこんな奴らに戦争で負けてしまったのだろう」と思ったそうです。

虫の鳴き声で秋の静けさを感じるのは日本人のみで、たいていの外国人には「雑音」でしかないようです。それをアルバムの中で曲と曲を繋ぐ効果音として使ったビートルズは、やはり凄い。こんなことを言うのは僭越ですが、他のミュージシャンと違い、些細な「音」に対しても何か鋭い感性をもっているのだと思うのです。おそらくポールも他のメンバー、スタッフもそれを意識していないと思いますが。

|

2009年10月 2日 (金)

ちょっと違う“ABBEY ROAD”のまとめ

以前、UKオリジナルとはちょっと違うLPを紹介しましたが、ここでもう一度まとめてみようと思います。

Rimg1387_2(フランス盤=セカンド・プレス以降)

フランス盤でセカンド・プレス以降のABBEY ROADは、“COME TOGETHER”の頭の「シュッ」という音が少しだけ欠けています。ファースト・プレスはちゃんとUKと同じになっているのですが。ちなみにフランスのシングル盤も欠けています。

Rimg1388_2(イタリア盤=初期プレス)

イタリア盤の“I WANT YOU”は最後がフェイドアウトしていきます。イタリアEMIの担当者は突然音が切れるのがおかしいと思ったのでしょうか、ジョンの意図を全く汲み入れず、フェイドアウトさせてしまいました。初期の「STEREO/MONO」の表示があるレーベルの盤です。これは2種類ありますが、どちらもフェイドアウトします。ちなみにメキシコ盤EPはモノでフェイドアウトします。

(ベネズエラ盤など一部の南米盤)

HER MAJESTYがカットされてしまっています。これは意図的にやったとしか思えませんね。

これらはまだ各国で勝手な編集をしていた時代の産物です。その「お蔭」でコレクターズ・アイテムになっていますが。私のお奨めはイタリア盤です。オークションに出てきても、まだそれほど高値にはなりません。

|

« 2009年9月 | トップページ | 2009年11月 »