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2009年6月 6日 (土)

ビートルズの運命の日

47年前の今日、6月6日は、ビートルズがEMIスタジオ(現アビー・ロード・スタジオ)でオーディションのための初レコーディングに臨んだ日です。この日もビートルズを語る上できわめて重要な日なのですが、一般にはあまり知られていないエピソードがあります。

Rehearsal_1962まず、レコーディングに現れたビートルズをひと目見て、ジョージ・マーティンはそそくさと食堂へお茶を飲みに行ってしまったという事実。黒革のコートを着て、髪を垂らした、ひょろひょろの4人組(この時のドラマーはピート・ベスト)を、彼は恐らく偏見の目で見て、「あまり関わりたくない相手だ」と思ったのかもしれません。つまり、ビートルズ育ての親、5人目のビートルと言われているジョージ・マーティンは、あるきっかけがなければ、世界で最も有名なプロデューサーにはなれなかったということです。(もともと新人ミュージシャンのオーディションはレコーディング・エンジニアのノーマン・スミスに任されていたようですが)

Norman_smithその「きっかけ」というのは、マーク・ルーイソンの「レコーディング・セッション」によると、この日のレコーディング・エンジニアであるノーマン・スミスがLOVE ME DOを聴いている時にはっとすることがあり、テープの「ボタン押し」であるクリス・二ールにジョージ・マーティンを呼びに行かせたことです。ジェフ・エメリックの「ザ・ビートルズ・サウンド 最後の真実」では、ノーマンではなくクリス・ニールがビートルズにすっかり興奮してジョージ・マーティンのところまで行った、ということになっていますが。今となってはノーマンとクリスのどちらかということは知る由もありませんが、少なくとも彼らのうちどちらかが気が付かなければ、ジョージ・マーティンはビートルズの才能に気が付くこともなく、ビートルズも世に出ることがなかったのではないかということなのです。

George_martinその後マーティンはそのセッションの指揮を執り、終了したあとで録音機材についてあれこれとビートルズに説明したようです。それに対して彼らは何にも反応を示さず、マーティンは「何か気に入らないことでもあるのか?」と問い詰めます。そこでかの有名なジョージ・ハリスンの「うん、あんたのネクタイが気に入らない」という言葉が発せられたのでした。その後は、ビートルズの発するジョークに、スタッフは笑いどおしだったとのこと。「涙が出るほど笑った」とはノーマン・スミスの弁。

レコーディングでは、BESAME MUCHO、LOVE ME DO、P.S. I LOVE YOU、ASK ME WHYの4曲を演奏しています。その中のLOVE ME DOが運命の曲だったようです。そしてその日にスタジオにいたEMIの職員が、ビートルズのその後の運命を決定する役割を果たした訳です。6月6日は、ビートルズにとってまさに「運命の日」だったということになります。

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