« Simon & Garfunkel日本公演の歴史を振り返る | トップページ | The Ballad of John and Yoko »

2009年5月29日 (金)

Abbey Road の話題 その1 「イタリア盤」

年頭の挨拶で、Abbey Roadについて書いてから、その後ほとんど記事にしていませんでしたが、ようやくこれから数回にわたってマニアックな内容を書いていこうと思います。

Rimg1063 第1回目の今日は、アナログ“Abbey Road”イタリア盤の話題。年頭の挨拶でも書きましたとおり、イタリア盤のファースト・プレスにはとんでもない内容が収録されています。

Rimg1064A面最後の曲“I Want You”は突然音が切れて終わるはずなのに、このイタリア盤ファースト・プレスでは何とフェイド・アウトしていくのです。この突然切れてしまうというアイディアはジョンによるものですが、イタリアEMIはその意図が分からず(途中で突然切れるのがあまりにもおかしいと思ったのでしょう)、「フェイド・アウト」という編集を施してしまうのです。そのために時間もやや短くなってしまっています。よくこんなことが許されたものです。というより、ビートルズ(特にジョン)にはイタリア盤のことなど情報が入っては来なかったのでしょう。

Rimg1065これからビートルズのレコード・コレクションを始めようとする方々にアドバイスですが、Abbey Roadは音的にはミックス違いがほとんどありませんので(ブラジル盤のモノなどはステレオをモノ化したものです)、このイタリア盤のような編集の仕方が異なるもの(それも少ないのですが)を集めてみてはいかがでしょう。というのは、そのようなものでも年々入手困難になって来ているからです。現時点でも、UKオリジナルよりはるかに入手困難なのです。イタリアのファースト・プレスは写真のようなレーベルで、STEREO/MONOの表示があります。マトリックスを確認しなくとも、このレーベルで見分けがつきます。但し希にSTEREO/MONOの表示がないレーベルでもフェイド・アウト・ヴァージョンが収録されていることがあります。私もかつて1枚所有していました。しかしそれは購入する時に必ず音を確認して頂きたいと思います。

Rimg1066 因みにマトリックスは手書きでA面が04243-A-12-9-69-I、B面が04243-B-12-9-69-Iです。くどいようですが、セカンド・プレス以降では“I Want You”はフェイド・アウト・ヴァージョンではなく、通常の途中で途切れるヴァージョンに変わっていますので、購入の際にはくれぐれもご注意を。

このイタリア盤の値段ですが、海外のオークションではまだ40~60ドルくらいだと思います。もっと安く落札できることもあると思います。ですから送料を考えても、日本で買うならば、1万円程度までなら「買い」でしょう。1万5千、2万、3万となっていたら絶対「パス」です。

実はこの“I Want You”のフェイド・アウト・ヴァージョンにはもう1種類あります。メキシコ盤のEPですが、モノラルで収録されています。音はレベルがかなり低いのですが。

Abbey Roadにはいくつかの思い出があります。中学2年生の時に集め始めたビートルズのレコードの中で、4番目に購入したアルバムで、中学3年生当時とても気に入っていて毎日のように聴いていました。特に“Here Comes the Sun”が好きな曲でしたので、何回もかけて、ジョージと「一緒」に歌っていました。“Something”と“Here Comes the Sun”は英語の勉強にもなりました。“All I have to do is think of her.”という文は高校2年の文法で習いましたが、その2年も前に私はジョージ・ハリスン先生から習っていたのでした。

もうひとつの思い出は、このAbbey Roadは私が唯一、女の子に貸したビートルズのアルバムであったことです。千葉の中学校で3年生の時、クラスメートでうちのそばに住んでいた渡辺公子ちゃんという娘に「Abbey Road買ったんだって?お願い、貸して!」と言われて、野郎どもには絶対に貸さなかったこのレコードを、彼女にはいとも簡単に貸してしまったのでした。

|

« Simon & Garfunkel日本公演の歴史を振り返る | トップページ | The Ballad of John and Yoko »