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2006年10月24日 (火)

ジョンの詩・その2

ビートルズやジョン・レノンの詩には、実際に自分が詩の内容に近いことを体験してみないと、本当には理解したとは言えないものが多いです。今日ここに掲げましたWATCHING THE WHEELSなどはそのいい例です。プレイボーイ誌のインタビューで、ジョンはこの曲が仏教の輪廻思想を歌ったものだと語っています。

People say I'm lazy dreaming my life away   人は僕を世捨て人という

Well they give me all kinds of advice           そしてあらゆる忠告をしてくる

designed to enlighten me                         僕を「啓蒙」しようとして

When I tell them that I'm doing fine            僕は元気にやっている

watching shadows on the wall           壁に映った影を見ながらね、と答える

Don't you miss the big time, boy       すると、“あの頃”がなつかしくないの?

You're no longer on the ball        もう君は才能豊かな人ではなくなったの?

                             だってさ

(中略)

I'm just sitting here watching the wheels    僕はただここに座って、

go round and round                 車輪が回るのを見つめる

I really love to watch them roll          見てると本当に楽しいよ

No longer riding on the merry-go-round  僕はもう“メリーゴーラウンド”に乗らない

I just had to let it go                ただ回るのを見つめるだけだ

(注釈) enlighten は「啓蒙する」という意味ですが、enlightened oneとなると「悟った人」という意味になります。このような単語からも仏教的な感じを受けるわけです。the big timeというのは、勿論ビートルズ時代のことでしょう。on the ballは熟語で「有能な」という意味。merry-go-roundは遊園地のメリーゴーラウンドがぐるぐる回るのを、人が輪廻する様子に引っ掛けているのだと思います。輪廻は、因縁解脱をしなければ永遠に生死を繰り返すことをあらわしますが、ここでは生きている中で過去世において行ったことを再び繰り返す「運命の反覆」現象をもあらわしているのだと思います。もうジョンはその輪(流れ)から降りた(外れた)と宣言しています。

インタビューでの「輪廻思想を歌ったもの」という発言を知らないと、この詩を読んでもわからないと思いますし、また、実際に座禅や瞑想を行ったことがなければ、意味がつかめないところもあるのではなないでしょうか。私も初めはピンときませんでした。しかし、京都のお寺で瞑想をするようになってから、この詩の意味というか、当時のジョンの生活がなんとなく浮かんできたのです。watching shadows on the wallやI'm just sitting here watching the wheels go round and roundとはまさに座禅、瞑想している姿を描写しています。その証拠となるものが、アルバム“JOHN LENNON COLLECTION”のジャケットの裏の写真です。それから、ジョンは曼荼羅のようなものを凝視して瞑想していたのではないかと思うのです。

Photo_6“DOUBLE FANTASY”の頃のジョンの写真を見ると、まるで「悟りを開いた人(enlightened one)」の 表情のように見えませんか?

今日の記事は、もしかしたら私の妄想と言われるかも(笑)。ご覧頂いている皆さん、どうか私の勝手な考えをお許し下さい。

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