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2006年6月13日 (火)

ビートルズの「平和」発言

1966年6月29日午後3時20分、東京ヒルトンホテル(現キャピトル東急)紅真珠の間で、来日記者会見が行われました。海賊盤のCDでその内容はほぼ残っていますし、PLAYBOY6月号の「ビートルズ来日40周年記念 ビートルズ・イン・ジャパン」という特集の中にも完全収録されています。会場に着いた時にはニコニコしていたのが、会見が始まると、段々4人とも固い表情になって行きます。他国と違って通訳を介して記者会見が行われたために、うまくジョークが通じないということと、質問の内容がやや批判的なものが多かったためでしょうか?その中で、「あなた方はすでに名誉と財力を十分得たと思うが、次には何を望むか?」という質問にジョンとポールが「ピース(平和)」とか「原爆禁止」とか答えています。それまで行われたビートルズのインタビュー全てを確認した訳ではありませんが、「平和」とか「原爆禁止」という発言は初めてではないでしょうか?マネージャーのブライアン・エプスタインに政治的な発言は控えるように言われていたのが、東洋の遠く離れた国に来て、少々開放的な気分になって発言してしまったのかと思うのですが。

よくビートルズの思想は「LOVE & PEACE」と言われますが、はっきりそれが打ち出されたのはジョンの“GIVE PEACE A CHANCE”が発表されてからのことだと記憶しています。(「LOVE」に関しては“ALL YOU NEED IS LOVE”やジョージの“WITHIN YOU, WITHOUT YOU”がありますが)それまではあまり「平和」に関して真面目な発言はしていないような気がします。その意味でも、この東京での記者会見で漏らした「平和」発言は重要ではないでしょうか?その発言の直後にも、「アジアのヴェトナムでは、今戦争が行われていますが、この戦争について関心を持っていますか?」という質問に、ジョンが「毎日考えている。賛同しないし、間違っていると思う。それが俺たちが持っている関心さ。」と発言しています。今聞くと、全体的に間合いの悪いシドロモドロの記者会見ですが、他の内容はともかく、この「平和」に関する発言は、ビートルズ来日で大きな意味をもっていると思われます。おそらくお堅い新聞記者たちは「こいつらただのロックバンドじゃないぞ」と思ったことでしょう。こんな所でもビートルズの来日は、日本人に影響を与えていたのではないでしょうか?

急に真面目くさって、こんな内容になってしまいました。この内容を選んだのは、66年前の6月14日に、ポーランドのアウシュヴィッツ収容所が開設されたのを思い出したからです。この日を境におよそ100万人以上のユダヤ人が、そこでガス室に入れられて死んで行きました。いわゆる無差別の大虐殺「ホロコースト」です。(大人、子供、老人、女性、赤ん坊、全ての人たちの命が奪われたわけです)ビートルズが好きで、「平和」を望む人ならば、是非、広島、長崎の原爆とアウシュヴィッツのホロコーストは忘れないで欲しいのです。

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